犬の困った、ワン！ポイントアドバイス—➉

「〇〇だけを直したい」･･････これまた、よくある相談。

例えば、「ドアホンに吠える」。

犬を迎え入れた日のことを思い起こしてみてください。

ドアホンの音には、吠えていなかったはずです。

それがいつしか吠えるようになっていた。

ドアホンの音に吠えなかった犬が、吠えるようになる。これは、飼い始めからそれまでの飼い主との生活の中で培われてきて行動、すなわち、学習によるものに他なりません。

ほとんどの犬の困った行動は、我々の生活習慣病と同じと言えます。

それまでの生活習慣が、今の問題を引き起こしている。

生活習慣病を改善に向かわせるには、対症療法だけではなく生活習慣を見つめ直す必要があります。

「〇〇のだけを直したい」といった相談に対するお答えも同様です。

軽度な問題は、生活習慣を見直すだけで改善することも

さきほどの血糖値が高いという問題、これ薬を使って血糖値を下げるほどでもない場合は、生活習慣を見直すだけで改善に向かわせることもできるでしょう。

犬の困った行動も同様です。
問題が軽度な場合は、飼育環境を見直し、飼い主の犬への接し方を変えることで、改善に向かうことが少なくありません。

もっとも、飼育環境をどう見直し、犬への接し方をどう変えたらいいかがわからないわけで、まずはそれを知る必要があります。

「知る」というのは頭での理解に過ぎません。
その知り得たことを日々実践することで、困った行動はやがて改善に向かいます。

結果はすぐに現れません。
生活習慣を変えその結果が出るまで、
何週間も何ヶ月も時間を要する、それと同じです。

さて、先ほど軽度な生活習慣病の改善は、生活習慣を見直すことで改善に向かうという話をしました。
これ、予防も同じなのですね。生活習慣病の予防は、生活習慣を見直すこと。

犬の困った行動も同じ。飼育環境の見直しと好ましい接し方を理解し、日々実践することが予防となるのです。

困った行動を未然に防ぎたい。

もしそうお考えであれば、ぜひとも月に2〜3回行っている先に紹介したお話会に参加してください。

「予防に勝る治療なし」とも言いますから。