犬の困った、ワン!ポイントアドバイス—⑪

犬の義務教育のようなもの
過去のコラムで、ちょこちょこ顔をだしていたJAHA家庭犬マナーチャレンジ。
どこかの機会で詳細を、と申し上げてきたような記憶もありますので、今回はそのお約束を果たすことといたしましょう。
同一空間で生活し、お出かけ旅行とどこへでも連れていき、多くの人に可愛がられ、いつでもどこでも楽しい時間を共有できるまさに家族のような犬。
そうした犬の、番犬や作業犬と区別するための名称、それが「家庭犬」です。
過去のコラムでお伝えしているように、犬は飼いっぱなしにして育てれば番犬となります。
家庭犬に育てるためには、教えるべきことを教える必要がある。
では、その教えるべきこととは何か?
それが集約されているのがJAHA家庭犬マナーチャレンジ(以下マナーチャレンジ)なのです。

犬を取り巻く環境はもっともっとよくなり、犬も人間も幸せになれる
人と犬との共生に不可欠な16項目
16のチェック項目は、
家の中で(=家庭内マナー)
お散歩中(=お散歩マナー)
旅行・お出かけの際(=旅行・お出かけマナー)
健康チェックと動物病院で(=動物病院マナー)
という4つのシチュエーションにカテゴライズされ、それぞれのカテゴリーに対して、4つずつのチェック項目が設定されています。
家庭内マナーのチェック項目は、
a…ブラッシングを嫌がらないか。
b…足ふきを嫌がらないか。
c…「オイデ」で確実に飼い主のそばまで来るか。
d…フセ・マテで飼い主の足下で待機できるか。
の4項目。
お散歩マナーのチェック項目は、
a…他犬とのすれ違いが上手にできるか。
b…犬にオスワリで待たせ飛び出させずに扉の出入りができるか。
c…他人が飼い主に挨拶している間オスワリをしていられるか。
d…リードをたるませてのお散歩ができるか。
の4項目。
旅行・お出かけマナーのチェック項目は、
a…キャスター付き旅行カバンなどが背後を通過しても飼い主に集中できるか。
b…クレートでの待機ができるか。
c…オスワリまたはフセ・マテをさせ飼い主が落ち着いてものを拾うことができるか。
d…不慣れな足場の上を通過できるか。
の4項目。
動物病院マナーのチェック項目は、
a…他人に犬を預けられるか。
b…診察台に乗せ・診察を受けられるか。
c…歯のお手入れができるか。
d…全身をチェックさせるか。
の4項目です。

リードをたるませ、他犬を無視して歩けなければクリアできない。
教えるべきことはもっとあるが・・・・・・
マナーチャレンジにトイレトレーニングは入っていません。
トイレトレーニングに限らず、上記16項目以外に教えるべきことは、もっともっとあります。
しかしながら、限られた時間内でチェックを済ませるためには、やたらと項目を増やすわけにもいきません。
マナーチャレンジでは、上記16項目がクリアできていれば、他のことも教えている、または教えられる、と推定しているということです。
実際に、チェックを受ける受けないかは別にして、これらを指標にしてトレーニングを進めていけば、イメージ通りの犬との生活が実現できるわけです。

JAHA(=公益社団法人日本動物病院)から、合格証と記念品のステッカーが進呈される。
必要とするトレーニング期間は?
人間の義務教育は6歳から始まり、適切な指導者(教師)のもとで学び、15歳までの約9年の時間を要します。
マナーチャレンジも同様です。いやいや、ご心配なく。9年かかるわけではありません。
歯の発達と性的な成熟との比較から、
人間の6歳に当たるのは犬の場合3ヵ月齢、
15歳は第二次性徴期を迎える時期と考えると小型犬であれば8ヵ月齢前後となります。
そう、マナーチャレンジは3ヵ月齢から適切な指導者(家庭犬しつけインストラクター)のもとで学び始めれば、5〜6ヶ月間程度のトレーニングでクリアできる内容なのです。
犬の寿命は15歳に迫ろうとしています。5〜6ヶ月間、飼い主はそのための時間も必要となります。
しかし、その努力はその後の犬との生活を豊かなものにしてくれます。
逆に、その努力を怠れば(現状ほとんどの飼い主はその状態なのですが)・・・・・
それは人間の子供を、義務教育を受けさせずに成長させることと同じ
・・・・・その結果を想像することは、そう難しくないと思います。

ちなみに私のお教室に参加した犬の最高齢は13歳。
3月に封切りされた映画、「35年目のラブレター」。
文字の読み書きができない男が(戦争で十分な教育をうけられなかったことがその理由)、定年を機に65歳から夜間中学に通い読み書きができるようになる、というストーリー。
犬も同じです。3歳でも6歳でも(人間ならアラサー、アラフィフ)、学び直しはいつからでもできます(ちなみに人間の65歳は小型犬なら12歳前後)。
引っ張る、突進する、拾い食いする、噛み付く、吠える、くわえたものを離さない,呼んでも来ない、捕まえようとすると逃げる・噛む・・・・・・などなど、
犬の困った行動は、いわば義務教育を受けさせずに成長させてしまったようなものです。
であれば、適切な教育を行えば、改善へと向かわせることができる。
我が子の行動に困っているのであれば、マナーチャレンジのクリアを目指して、学び直しをぜひ!
その先には、映画のような、いやそれ以上の感動的な展開が待ち受けていますよ。
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